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SAKIMOTO METHOD

崎本式自由吸入法とは

〜動物がえらぶ、酸素環境のつくり方〜

無理に吸わせるのではなく、
動物が自分から酸素のある場所を
選べるように。
崎本式自由吸入法は、
動物にストレスをかけない
「酸素環境のつくり方」の設計です。
5つの設置スタイルを、
5つの目安で見比べてお選びいただけます。

動物は、自然と酸素を求めます。 問題は酸素そのものより、
酸素を得るまでの「障壁」——
狭さ・音・拘束といった負担です。
その障壁を減らすほど、
動物は落ち着いて呼吸に集中できる。
11年の実践のなかで
見えてきた経験則です。
※約11年の納品と見守りの経験から、いまのところ最も無理がないと考えるに至った、私たちの手法です。 ただし、すべての動物にそのまま当てはまるとは限りません。診断や治療にかかわる判断は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
COMPARISON

015つの設置スタイルを5つの目安で見る

数字が大きいほど酸素をとどめる力が強くなりますが、上位ほど良いという意味ではありません。その子の状態・性格・体格に合わせてお選びいただくための段階です。

酸素の届け方にはいくつかのつくり方があります。それぞれを 想定吸入濃度吸入安定性吸入可能範囲環境快適性低刺激性の5つの目安で見比べられるようにしました。

崎本式自由吸入法 グレード1〈毛布でくるむ〉 基本形

高濃度酸素をミスト状に噴霧し、毛布などでくるんで「酸素のかたまり」のように扱う崎本式の基本形です。動物のそばに近づける、その上で眠る——それだけで吸入でき、行動変化や行動制限を伴わない酸素介護を実現します。とどめられる範囲は直径30cmほどのため、吸入の安定性・範囲は上のグレードに譲ります。

想定吸入濃度 3 / 5
吸入安定性 2 / 5
吸入可能範囲 2 / 5
環境快適性 5 / 5
低刺激性 5 / 5
くわしい解説

高濃度酸素を拡散器を通してミスト上に噴霧、さらに毛布などでくるんでいただく崎本式自由吸入法の基本形です。
酸素は重く、ドライアイスのスモークのような動き方をしますが、大気に触れると濃度が薄い方へ霧散していきます。
毛布などでくるむことによって酸素は染み込むようなふるまいを見せて保護され、霧散する速度をやわらげ
酸素の塊のようにして扱うことが可能になります。
これを動物に近づける、この上で動物が眠るなどするだけで酸素吸引は可能ですので、
行動変化、行動制限を伴わない酸素介護を実施していただけます。
しかし、酸素を保護するものが毛布などだけの状態では酸素を完全にとらえ続けることはできず、
直径30cmほどの範囲にしかとどめられませんので、吸入安定性、吸入範囲では劣る形となります。

崎本式自由吸入法 グレード2〈リネンでとどめる〉

グレード1に加えて、クッションやお布団などご自宅のリネン類で酸素をとどめる手法です。「頭の周りにお布団で堤防を作る」「ペットベッドを酸素のプールにする」といった使い方ができ、当社オプションを必要とせずご自宅にあるもので実施できます。ケージが現実的でない大型犬や、ほとんど動けない子の顔まわりを集中的に高濃度にしたい場合に特に有効です。

想定吸入濃度 4 / 5
吸入安定性 3 / 5
吸入可能範囲 3 / 5
環境快適性 5 / 5
低刺激性 5 / 5
くわしい解説

グレード1の状態から更に、ご自宅にあるクッション、お布団、ベッドなどのリネン類で酸素をとどめる手法です。
布、リネンは酸素の通過速度を鈍らせますので「頭の周りにお布団で堤防を作る」「ペットベッドを酸素のプールにする」
といった使用方法が可能です。
特に当社オプションを必要とせず、ご自宅にあるもので実施可能ですので、グレード1から更に酸素の安定性を高めたい場合に推奨されます。
また、酸素はターゲットとなる体積が小さいほど濃度を上げやすくなりますので、
大型犬などでケージを用いることが現実的でない場合や、ほとんど動くことのできないような動物で、顔の周りを集中的に高濃度にすれば良い場合に非常に有効です。

崎本式自由吸入法 グレード3〈ケージで酸素室に〉 最高グレード

指定ケージ(アイリスオーヤマ POTS-920A)を用いて酸素室を作る手法です。天面開放で25〜35%、一部を毛布で遮蔽すると35〜45%に達し、ICUに匹敵する吸入範囲と安定性を発揮します。天面に常に大きな換気が確保されるため温度・湿度はお部屋とほぼ同じで、適度に視界が暗くなることで嫌がりにくい快適性も備えます。ケージを嫌がる子には慣らすフェーズが必要です。

想定吸入濃度 5 / 5
吸入安定性 5 / 5
吸入可能範囲 5 / 5
環境快適性 4 / 5
低刺激性 4 / 5
くわしい解説

当社の指定するケージ「アイリスオーヤマ社 POTS-920A」を用いて酸素室を作る手法です。
当該ケージは下部が遮蔽され、そのサイズが非常に適切なため、当社手法との組み合わせであれば特別な加工を必要とせずに酸素室化が可能です。内部濃度は天面開放状態で25-35%、一部毛布で遮蔽することで35-45%に達し、ICUに匹敵する吸入範囲と安定性を誇ります。
常に天面には大換気が確保されるため、温度湿度ともにほぼ完全に設置環境と同じになるほか、適度に視界が暗くなるため嫌がりにくいなど、高い快適性をも実現します。
しかしケージそのものを嫌がる動物に対しては慣らすフェーズが不可欠ですので、使用には飼主様の判断が必要となります。

既存吸入法 フローバイ吸入〈ホースから直接吐出〉 非推奨

拡散器を外してホースから直接酸素を当てる、従来からある手法です。酸素は直進性が非常に高く、正確に軸を合わせないと吸入濃度が大きく増減するため、在宅・有意識下では難易度が高いわりに濃度が上がらず、呼吸器への刺激も懸念されます。標準で実施可能ではありますが、当社では常に非推奨としています。

想定吸入濃度 2 / 5
吸入安定性 1 / 5
吸入可能範囲 1 / 5
環境快適性 4 / 5
低刺激性 1 / 5
くわしい解説

拡散器を取り外し、ホースから直接酸素を吐出すればフローバイによる吸入は可能です。
酸素は非常に直進性が高いので、拡散器を介さない場合には直径1cmほどの太さで2mほど飛びます。
そのため、正確に軸を合わせないと吸引濃度が大きく増減し、
在宅・有意識下でのフローバイ吸入は非常に難易度が高いうえにさほど吸引濃度も上がらず、
呼吸器に対する刺激による侵襲性も懸念されます。
ですので、標準で可能ではありますが、当社としては常に非推奨としています。

既存吸入法 ビニールカバー式〈ケージをビニールハウスに〉 条件付き推奨

スチールケージなどに純正ビニールカバーをかぶせてビニールハウス化する既存の手法です。ケージ内の濃度が均一になりやすい一方、動物の放つ熱や湿気も同様にこもり、きわめて高温多湿になりやすい構造的な欠点があります(当社の約6年の技術検証で犬猫では制御不能と結論)。犬猫には原則非推奨ですが、普段からケージで過ごす小動物・鳥などには比較的安全に使え、推奨しています。

想定吸入濃度 4 / 5
吸入安定性 5 / 5
吸入可能範囲 5 / 5
環境快適性 1 / 5
低刺激性 1 / 5
くわしい解説

スチールケージなどに当社の純正ビニールカバーをかぶせ、ビニールハウスにする既存の手法です。
ビニールハウスに酸素を貯めるのでケージ内の酸素濃度が均一になりやすく、安定した酸素濃度が得られます。
しかし、特に犬猫の場合には中に入った動物の放つ熱や湿気も酸素と同様にたまることになりますので
きわめて高温多湿になりやすいという構造的な欠点をかかえています。
中の動物が熱源なので外部から冷やすことは容易ではなく、
当社で約6年間にわたり技術検証をしましたが制御不能という結論に至りました。
そのため、犬猫に対しては原則としてご使用を推奨しておりません。
小動物、鳥などのケージの体積に対して小さく、なおかつ普段からケージで過ごしている動物に対しては
比較的安全に使用できるため、推奨としています。

MEASURE

02つくった環境は、数値で確かめられる

崎本式自由吸入法は、酸素の「環境」をつくって動物に選ばせる方法です。 目に見えない酸素でも、環境がきちんとできているかは数値で確かめられます。 毛布のくぼみやケージのそばに酸素濃度計を置くだけで、動物が過ごす場所の酸素濃度がその場で分かります。

採用機は、工事現場などの安全確保に使われる産業用ガスモニター「GX-3R」(理研計器株式会社)。 当社で酸素の確認用に設定し、オプションとしてお貸し出しします。 くわしくはレンタル機器のご紹介を、実際に測る様子は使い方のページの動画をご覧ください。

IN PRACTICE

03実際に選ばれている方式

体格・性格・住環境に応じて、崎本式自由吸入法のグレード1〜3を組み合わせてご提案します。 ふだんの生活に近いかたちで、動物が自分のペースで酸素と付き合えることを大切にしています。 小さな体のフェレットから大型犬まで、体格に合わせた実例の動画を使い方のページでご覧いただけます。

このページは、機器と酸素環境のつくり方のご紹介です。酸素のご利用が適しているかどうかの判断や、ご利用中の体調管理については、かかりつけの獣医師にご相談ください。

PHILOSOPHY

04この方法が目指すもの

動物の穏やかさは、ご家族の穏やかさにつながる

崎本式自由吸入法が目指すのは、動物が嫌がらずに、自分から酸素を吸える環境です。狭さ・音・拘束といった障壁が減るほど、動物は落ち着いて過ごせるようになります。

そして、動物が穏やかに過ごしてくれることは、介護をするご家族の負担や不安を、そのぶん軽くしてくれます。動物の穏やかさがご家族を支え、ご家族の穏やかさが、また動物を穏やかにする——この良い循環が、穏やかな介護の日々と、穏やかな最期につながっていくことを、11年の見守りのなかで何度も目にしてきました。

動物の幸せをまわりの環境から整えること(アニマルウェルフェア)。そして、動物の健康と人の健康をひとつのものとして考えること(ワンヘルス)。このふたつの考え方に在宅酸素の現場から応えることが、当社の仕事だと考えています。